メガネ・コンタクト処方
メガネ・コンタクトレンズの使用は慎重に
メガネやコンタクトレンズは、視力を矯正するための器具です。そのため、ご自身の視力に合ったものを作製する必要があります。特にコンタクトの場合は、目に直接入れるため、目の大きさや角膜の状態、涙の質や量などもしっかり検査しなければならないと、当院では考えております。
メガネやコンタクトについての正しい知識を身に着けていただき、ご自身の目の健康を守ってあげましょう。
正しい購入方法
-
メガネ
メガネはコンタクトと違い、直接メガネ店に行けば作ることができます。しかし、単なる近視や老眼ではないこともありますので、見えづらくなった軸の方向などを細かく記載します。あとはご予算や好みに応じて、メガネ店でフレームなどを決めましょう。
-
コンタクト
近年は、コンタクトレンズの使用者が増えた一方、トラブルも増えています。目の表面を覆う角膜は血管が通っておらず、大気中から酸素を取り込み、生理機能を維持しています。この角膜を覆ってしまうコンタクトレンズには、角膜の呼吸を妨げないこと(酸素透過性が高い素材であること)が求められます。また、いくら酸素透過性が高くても、長時間あるいは就寝時に装用することで、酸素欠乏症になることもあります。当院では、コンタクト処方前の検査をしっかりと行い、初めての方に対しての装用指導なども行っています。
なお、コンタクト処方にかかる費用は初診で1,010円、再診で380円です。
目のメカニズム
眼でものを見る仕組みは、カメラにたとえることでわかりやすく理解できます。カメラの構造を単純にいうと、シャッターボタンを押した瞬間に光がレンズを通り、それがフィルムに像として焼き付けられる、ということになります。眼も同様で、瞳から入った光が、水晶体〈すいしょうたい〉(カメラのレンズに該当します)を通ったときに屈折して、網膜〈もうまく〉(フィルムに該当)で像を結びます。
今この文字を読んでいるあなたの眼も、やはり同じように、光を網膜で感じとって認識しているのです。実際の写真撮影では、シャッターボタンを押すまでに、ピントを合わせたり、絞りやフィルム感度の設定を行いますが、眼にも同じような役割を果たす部分があります。もう少し詳しく、眼の仕組みを見てみましょう。
眼に入った光が一番最初に通過するのは、角膜〈かくまく〉という透明な膜です。カメラにたとえるなら、レンズの前のフィルターのようなものです。角膜の手前で眼を守っているまぶた(眼瞼)は、レンズキャップといえるでしょう。角膜の奥には、虹彩〈こうさい〉という組織があります。これはカメラの絞りに該当し、眼の奥に入る光の量を調節しています。虹彩の中央部に瞳孔〈どうこう〉があって、瞳孔は明るい所では小さくなり、暗い所では大きくなります。
瞳孔を通過した光は、水晶体で屈折します。水晶体は厚さ約5ミリメートルの透明の組織で、毛様体〈もうようたい〉から出る細い糸(チン小帯〈しょうたい〉)によって固定されています。毛様体の筋肉の伸び縮みによって、水晶体の厚みが調節され、ピントが合わせられます。遠い物を見るときは水晶体が薄くなり、近い物を見るときは厚くなって、常に網膜の位置でピントが合うのです。
水晶体の後ろは硝子体〈しょうしたい〉という、眼球の大部分を占める透明な組織です。眼のかたちを内側から支える役割を果たしています。カメラでは、レンズとフィルムの間の空間にあたります。水晶体で屈折した光が網膜で像を結ぶためには、一定の距離が必要ですが、それはこの硝子体によって作り出されています。そして網膜はフィルムにあたり、光の明るさや色合いを感じとる視細胞〈しさいぼう〉が密集しています。ここに到達した光の情報は、視神経を通り、脳の中の視覚野〈しかくや〉という、フィルムの現像プリント工場にあたる部分に送られて、ようやく映像となります。